飲食店開業の情報収集は「質問する勇気」がカギ
「何でも人に聞くのは良くない」——そう分かっていても、じゃあどこまで自分で調べて、どこから人に聞いていいのか、線引きに迷う個人店オーナーは多いのではないでしょうか。DRIPLOG EP15では、マルシェ出店で他の事業者にどう声をかけるか、そしてギブアンドテイクの精神をどう保つかについて、開業オーナー自身の実体験から語っています。
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「自分で調べる」と「質問する勇気」は矛盾しない

以前のエピソードでは、何でもかんでも人に聞くのではなく、自分で調べるスタンスが大事だという話をしました。
同業の事業者はそれを生業にしていることも多く、1から10まで質問するのは相手の時間と労力を奪う行為になってしまうからです。
飲食店を開業すると次から次へと新しい問題が発生するので、まず自分で調べられないと対応が追いつかないというのが背景にありました。
今回はその話と一見真逆に見える、質問する勇気を持ちましょうというテーマです。
ただし前提は変わりません。
何でもかんでも1から10まで他人に聞いて解決してもらおうという姿勢はやはり良くないんですよね。
その上で、わからないことや気になったことを、ちゃんと配慮した上で質問することは非常に重要だという話になります。
マルシェ・イベント出店は「生きた情報」が転がっている場所

わかりやすい例が授業中の場面です。
小学校や中学校の教室でわからないことがあった時、手を挙げて聞いたり、授業終わりに先生のところへ聞きに行ったりするのは、実はなかなかハードルが高い行為だったと思います。
多くの人が、本当はやったほうがいいと分かっていても、できなかった経験があるのではないでしょうか。
この「聞きに行く」行為は、飲食事業ではぜひやるべきだと思っています。
例えばマルシェに出店すると、いろんな事業者が並んでいて、店頭での見せ方の工夫、キッチンカーの設備、決済表示の出し方など、パーツごとに「これどうやってるんだろう」と気になる部分がたくさん出てきます。
意外と聞いてみると、皆さん教えてくれるんですよ。
だからそこはためらわずに聞いてみるのが非常に大事だと思っていて、自分の事業を改善するヒントがたくさん転がっているのがマルシェやイベントという場なんですよね。
ぜひためらわずに質問してほしいと思います。
この話と地続きの論点として、飲食店の原価率は30%と35%どっちが適正でも同じテーマを扱っています。
質問する前に意識したい「ギブアンドテイク」の順番

ただしこの時に注意しなければいけないことがあります。
自分が相手から何かありがたいものをもらう、教えてもらうという場合、自分側もやっぱり相手に対して何かあげられないかなというスタンスは常に持っておくべきだということです。
よくギブアンドテイクという言葉を聞くと思うんですが、ここで言いたいのは順番です。
まず相手にギブをする。
そうすると相手も心地よく自分に対してギブをしてくれる。
そうやって成り立つ心地よいギブアンドテイクの環境というのがあると思っています。
質問するスタンス自体は本当に大切なんですが、それはギブアンドテイクの「ギブ」の精神を踏まえた上でやるべきという話です。
判断の前提になる部分は、飲食店開業「自分で調べる力」が9割で整理しています。
好循環を生むのは「聞く勇気」と「先に与える姿勢」のセット
そういう風にギブができると、そこには好循環が生まれると思っています。
自分で調べる力を土台にしながらも、わからないことや気になったことはためらわずに質問する。
そしてその関係の中で、自分も相手に何か返せないかを常に考えておく。
この両方を意識することが、飲食事業に取り組む上で大切なんじゃないかなと思っています。
あわせて読むと輪郭がはっきりするのが、飲食店アンケートが本当に意味を持つ理由です。
まとめ
- 自分で調べる力を土台にしつつ、配慮した上での質問は積極的にしていくべきです。
- マルシェやイベント出店は、他の事業者から生きたノウハウを聞ける貴重な機会です。
- 質問する前に「まず自分から与える」ギブアンドテイクの順番を意識すると、心地よい関係が続きます。
よくある質問
Q. 飲食店の経営について同業者に質問しても気まずくないですか?
A. 配慮した聞き方であれば問題ありません。1から10まで丸投げするのではなく、自分でできる範囲は調べた上で、気になった部分だけをピンポイントで聞く姿勢であれば、多くの事業者は快く教えてくれます。
Q. マルシェやイベント出店時、他の出店者に何を聞けばいいですか?
A. 店頭での見せ方の工夫、キッチンカーの設備、決済表示の出し方など、自分のブースと比較して気になったパーツから聞くのがおすすめです。具体的な部分に絞ると相手も答えやすく、自分の店の改善ヒントにもなります。
Q. ギブアンドテイクの「ギブ」は具体的に何をすればいいですか?
A. 必ずしも大きなことである必要はなく、自分の知っている情報を共有したり、相手の商品を購入したり、SNSでシェアしたりといった小さな行動から始められます。まず自分から与える姿勢を持つことが大切です。
Q. 「自分で調べる」と「質問する勇気」は矛盾しませんか?
A. 矛盾しません。基本は自分で調べるスタンスを持ちつつ、それでも解決しない部分や現場でしか分からない部分は、配慮した上で質問するというバランスが重要です。丸投げの質問と、調べた上での質問はまったく別物です。
Q. 人に質問するのが苦手な場合、どう克服すればいいですか?
A. 小さな成功体験を積むのが近道です。まずはマルシェなど気軽な場で一つだけ質問してみると、多くの場合快く教えてもらえる経験ができ、次第にハードルが下がっていきます。