飲食店の売上を伸ばす鍵はリピート率|新規獲得より効く理由
「毎月新規のお客さんを集めるのに疲れてきた」「売上が横ばいで伸び悩んでいる」そんな悩みを抱えていませんか?実は売上を安定的に伸ばす鍵は、新規獲得よりもリピート率にあります。DRIPLOG EP8では、リピーターを作るための「体験」と「仕組み」の2つのアプローチについて、実際の数字も交えながらお話ししました。
🎧 この記事は DRIPLOG Podcast EP8 の音声コンテンツと連動しています。Podcastで聴くとよりリアルな現場感が伝わります。
なぜ新規顧客だけで売上を伸ばすのは限界があるのか

飲食店を経営していく上で、売上は一番大事な数字ですよね。
毎月コンスタントに売上を出すことも大切ですが、お店を大きくしたり新しい投資をするためには、売上を伸ばし続けることが必要になってきます。
ただ、売上を伸ばすために新規客だけを追いかけるのって、実はかなり大変なんですよね。
お店のことを知らない人にアプローチし続けなければいけないし、初めてのお店に入るのは誰にとってもハードルが高い。
何を売っているのか、美味しいのか、いくらなのか、現金しか使えないのか——わからないことだらけです。
そのハードルを超えて来店してもらうためには、広告費もかかるし、ビラ配りなど体力も使います。
新規顧客だけで売上を伸ばそうとすると、翌月はさらに多くの新規を獲得しなければならず、どこかで必ず限界が来ます。
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リピート率10%で売上はどう変わる?数字で見る効果

リピート率がどれだけ売上に効いてくるか、シンプルな数字で考えてみましょう。
例えば、毎月50人の新規客が来てくれて、客単価が1,000円のお店があるとします。
初月の売上は5万円ですね。
ここでリピート率が0%、つまり全員が一回きりのお客さんなら、翌月も翌々月もずっと売上は5万円のままです。
一方、リピート率が10%あるとどうでしょう。
毎月5人がリピーターになってくれる計算ですが、初月5万円、2ヶ月目は5万5,000円、3ヶ月目は6万円と、着実に売上が積み上がっていきます。
新規客の数字は変わらなくても、リピーターが加わるだけで売上は右肩上がりに伸びていく——これがリピート率の力です。
しかも、「また来てくれる人がいる」という安心感は、経営者としての精神的な支えにもなるんですよね。
売上が積み上がっても、原価の設計が甘いままだと手元の利益は増えません。業態別の目安と計算方法は飲食店の原価率は30%と35%どちらが適正かで整理しています。
🎧 Podcast 01:30 〜
リピーターを作る2つのアプローチ:体験と仕組み

では、どうすればリピーターを作れるのか。
ポイントは「また来たい」と思ってもらえる体験と、そう思わせる仕組みの2つです。
体験の側面で言えば、挨拶・内装・接客といった、お店に来た瞬間から帰るまでの空気感すべてが含まれます。
料理の味はもちろん大事ですが、それ以外の要素が「もう一度来たい」という気持ちを作っていると感じます。
仕組みの側面では、スタンプカード、お店のオリジナルグッズ、次回来店クーポンなど、次回来店のきっかけを意図的に作る施策が該当します。
分かりやすく効果測定もしやすいので、多くの飲食店が取り入れています。
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個人的に感じる「体験 > 仕組み」の理由

個人的にたくさんの飲食店に行ってきた実感として、また行きたいと思うお店はどちらかというと体験の方に尽きるかなと思っています。
スタンプカードやクーポンで一度は来店してもらえるかもしれません。
でもそれだけだと、割引がなくなった瞬間に来る理由がなくなってしまうんですよね。
逆に、接客が心地よかった、店主の人柄が良かった、空間が落ち着いた——こういう体験の記憶は、割引がなくても足を運ばせる強い動機になります。
結局のところ、飲食と言っても人と人のやり取りなので、そこを大切にしないと本当のリピーターは生まれないと感じます。
仕組みは体験を補強するもの、というくらいの位置づけがちょうどいいのかもしれません。
この「体験」のなかでも、接客の声に乗る感情はお客さんの印象を大きく左右します。その仕組みと直し方は飲食店の接客で差がつく「声に乗る感情」で扱っています。
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まずは自分のお店の「体験」を棚卸ししてみる

リピート率を上げたいと思ったら、いきなりスタンプカードを導入する前に、自分のお店の体験を棚卸ししてみることをおすすめします。
入店時の挨拶はどうか、席に案内するまでの動線はスムーズか、料理提供のタイミングは適切か、お会計時の一言はあるか——一つ一つの接点を見直すだけで、改善できるポイントは意外とたくさん見つかります。
スタッフと一緒に「自分がお客さんだったらどう感じるか」を話し合う場を作るのも効果的です。
仕組みを追加するのはその後でも遅くありません。
まずは今ある体験の質を高めることから始めてみてください。
棚卸しの精度を上げるには、お客さん自身の言葉を集める仕組みが要ります。その設計は飲食店アンケートが本当に意味を持つ理由にまとめています。
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まとめ
- 新規顧客だけで売上を伸ばし続けるのは体力的にも経済的にも限界があるため、リピーター獲得が重要です。
- リピート率10%でも売上は毎月着実に積み上がり、経営の安定と精神的な支えにつながります。
- リピーター作りには「体験」と「仕組み」の2つのアプローチがあり、より本質的なのは接客や空間などの体験の質です。
よくある質問
Q. 飲食店のリピート率の平均はどれくらいですか?
A. 業態によって異なりますが、一般的な飲食店では20〜30%程度と言われています。カフェや居酒屋など日常使いされる業態では高めに、記念日利用が中心のレストランでは低めに出る傾向があります。まずは自店の実数を把握することが第一歩です。
Q. リピート率を上げるために最初にやるべきことは何ですか?
A. スタンプカードなどの仕組みを導入する前に、まずは接客・挨拶・提供スピードといった体験の棚卸しをおすすめします。お客さんが「また来たい」と感じる瞬間は、人と人のやり取りの中に生まれることが多いからです。仕組みはその後の補強と考えるとよいでしょう。
Q. スタンプカードや次回来店クーポンは効果がありますか?
A. 効果はありますが、単体で長期的なリピーターを作るのは難しいと考えています。割引がなくなった瞬間に来店動機を失ってしまうことも多いためです。体験の質が高いお店に仕組みを組み合わせることで、初めて相乗効果が生まれます。
Q. 新規顧客獲得とリピーター獲得、予算配分はどうすべきですか?
A. 開業直後は新規獲得に予算を寄せる必要がありますが、営業が軌道に乗ってきたら徐々にリピーター施策の比率を高めていくのが理想です。新規獲得コストはリピーター維持コストの数倍かかると言われるため、既存客との関係構築に投資する方が長期的には効率的です。
Q. リピート率はどうやって計測すればいいですか?
A. POSレジや予約システムの顧客データを使えば、来店回数ごとの分類が可能です。導入していない場合は、常連客のリストを手書きで管理するだけでも傾向は見えてきます。まずは月ごとに「新規客数」と「リピート客数」を分けて数える習慣から始めてみてください。